眠い
いじめの現場』書評 :内藤朝雄

『朝日中学生ウィークリー』2003年9月7日

学校でも世の中の「あたりまえ」を忘れないで

 『いじめの現場』を読んで思ったのは、学校は変なところだということです。世の中の「あたりまえ」が学校では通用しない。暴力をふるえば警察に逮捕され、裁判で有罪判決を受けて、罰金を払ったり刑務所に入れられたりします。それが世の中の「あたりまえ」です。
 学校で集団生活をしていると、このあたりまえを忘れてしまいそうになります。でもこのあたりまえを忘れないでください。学校のあたりまえよりも、世の中の当たり前の方が何万倍も大切です。




 暴力をふるったのが生徒でも教師でも、暴力をふるわれたら弁護士と一緒に警察に行きましょう(少しでも怪我をしたら病院に行って診断書をとりましょう)。弁護士と一緒に警察署にいくと、警察官は仕事を怠けることができなくなります。お父さんやお母さんは、君のために高い学費を払ったり、病気になると高い治療費を払ったりしてくれます。親にとって、暴行や傷害の犯人から子どもを救うために弁護士を雇うことは、学費や治療費を払うのと同じくらい大切なことです。暴力は君をこわしてしまいます。場合によっては体が動かなくなったり、殺されたり、自殺に追い込まれたりします。親として放っておいてはいけないことです。もう一度言いますが、医師の診断書をもって弁護士と一緒に警察署に行けば、警察官はまじめに仕事をします。この本には弁護士のリストがのっています。
 暴力以外のいじめにはいろいろなものがあります。裁判を起こせるものは裁判を起こしましょう。でも、(女子によくあるタイプの)数人規模のシカトや悪口では裁判を起こせません。「しぐさ」による嫌がらせをされるだけの場合、「こいつら、赤の他人だ」と割り切って、こちらからドライに縁を切ってしまうだけでも、少しは気が楽になります。もちろん「テメエらとは絶交だ!」と怒鳴りつけてやってもいいでしょう。学級制度(クラス)がなければ、こういう人たちとは単純明快につきあわないだけです。でも学級制度があるかぎり、残念なことに、こういう人たちといっしょに長い時間を無意味に過ごさなければなりません。学級制度や内申書を廃止する政治運動をしましょう(子どもの権利条約は、政治運動の権利を認めています)。
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by projects-ex | 2006-11-24 23:19 | 切り抜き


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