カテゴリ:小林珈連( 11 )
ナンバーガールが好き
あの娘は ナンバーガールが好き
学校の帰り道 あの娘はいつも聴いていた
緑色のシート 銀色の電車にゆられて

あの娘は ナンバーガールが好き
部室で一人聴いていた「転校生」
俺は何気なく きみを見た

あの娘は ナンバーガールが好き
誰もいない校庭で 裸足になる
水道水まきちらし きみと乾杯
[PR]
by projects-ex | 2007-04-29 00:24 | 小林珈連
暗闇ひとつ
街灯がぼんやりと町を照らし始めた。
暗闇に黄色い町が現れる。
小さな窓から群青色の空を見た。
支度を終えて工場を出る。
道は真っ白に化粧されていた。
雪が静かに降っていた。
[PR]
by projects-ex | 2007-03-04 18:44 | 小林珈連
畳の部屋
布団で生まれて、布団で死んだ。
障子から見える朝は、白く濁っていた。
微かな青光が目に滲み、
黒いサカキが神々しく生えていた。
波打つ天井を眺めながら、
モールス信号を聞く。
どうやら、今日は晴れのようだ。
皮脂を失った指紋は廃墟と化した巨大迷路か。
今朝の夢もまた布団だった。
[PR]
by projects-ex | 2006-12-31 03:03 | 小林珈連
赤いくつ
「くつ、ちょうだい」
「おねがい、くつ、ちょうだい」
「いい子にするから、ちょうだい」
「おねえちゃんにあげるの」
「ね、いいでしょ」
「おねえちゃん、お外に連れてってくれるのに」
「おえねちゃん、お父さんの部屋から出てくると
遊んでくれないの」
[PR]
by projects-ex | 2006-12-29 22:36 | 小林珈連
ゆるりゆるり
思い出してみる。
ビー玉の冷たい感触を。
半透明な光の感触を。
砂利が足に突き刺さる感覚を。
高速道路の橙色の光を。

思い出してみる。
砂にうもれる素足の感触を。
夏にのんだ麦茶のにおいを。
変哲もない道路のかげろうを。
引越し先の真新しい畳のにおいを。
[PR]
by projects-ex | 2006-12-25 22:50 | 小林珈連
別れ道
くらい、くらーい通り道。
電信柱が歩いてる。
ねずみはお尻を隠してる。
ふたを忘れたゴミばこが笑ってる。

くらい、くらーい通り道。
子連れの猫はいそいそと。
のっぺらい雲はしゅーしゅーと。
コーヒー売り場はメラメラと。
[PR]
by projects-ex | 2006-12-22 22:55 | 小林珈連
僕のキーマ
草色の車でキーマを迎えに行くよ。
キーマはウサギの耳をつけたサンタなんだ。
キーマは真っ赤な服がとてもよく似合うんだ。
キーマはトコトコと楽しそうに歩くんだ。
キーマを乗せた草色の車はスイスイ走るんだ。
曇った屋根も崩れかけた壁も通り越して
キーマと僕は港を見に行くんだ。
港に着いたら、何しよう。
きっとキーマはラララと笑うだけなんだ。
[PR]
by projects-ex | 2006-12-21 16:23 | 小林珈連
電気頭
俺の電気頭が
俺の電気頭が
俺の電気頭が
てんで働かぬ。
てんで働かぬ。
ただただ注入するだけ。
ただただ食べるだけ。
ただただ垂れ流すだけ。
電気、カミソリ、ハゲヤマ。
電気、カミソリ、ハゲヤマ。
電気、カミソリ、ハゲヤマ。
[PR]
by projects-ex | 2006-12-20 23:45 | 小林珈連
あぜ道
「おいで。」
「なんで。」
「おいで。」
「なんでー。」
「こっちへおいで。」
「なんでなんで。」
「冷たくて気持ちいいよ。」
「んん。」
「ほんとに冷たい。」
「ほんとだ。冷たくてぶよぶよしてる。
 これ、なぁに。」
「水と油が固まったんだよ。」
「ふーん。おじさん、顔が真っ白だよ。」
[PR]
by projects-ex | 2006-12-19 22:35 | 小林珈連
ふらりふらり
にょろにょろと

じめじめと

すすすすーっと

泳いでる。

トントントンと

ケンケンケンと

ララララーっと

歩いてる

君はだぁれ。
[PR]
by projects-ex | 2006-12-18 21:43 | 小林珈連